「密謀
藤沢周平さんが書かれた小説ですから、とても重厚感あふれるものでした!
これも「どうしてたぬを追撃しなかったの?」というテーマで描かれた小説です。
一心同体も同然で二人三脚で歩んできた上杉主従の仲に、実は「主従」の違いという大きな溝があった!と言うお話です。
兼続は「家臣」として、主人を天下取りにさせたかったのですが、景勝自身が「おれはそんな器じゃねえ!」といって拒絶します。
ここでの天下取りは、さるやたぬのように、「汚いことを平気で出来る者」として描かれています。
潔い景勝には、そんな事は出来るわけがございません。
それが、天下人の条件であれば、天下人にならない!・・・・そういう景勝君が、魅力的であります。
男の魅力は、なにも「全てのトップに立つこと」ではないのです。

ちなみに、イラストでは「壁」にしましたが、実際は「溝」です。
私の画力のなさで、壁に置き換えてしまいました・・・・すんませんm(_ _)m
今考えると、「溝」の方が、「埋めることが出来ない」って感じですよね・・・・(滝汗)
    
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