「われ、謙信なりせば〜上杉景勝と直江兼続〜
風野真知雄さんの小説は、どれもおもしろいです^^
上杉主従が題材となっている小説の中で、これが一番おもしろかったです(萌)
「義将」「毘沙門天の化身」と称えられた不識庵謙信の心にどす黒いものを感じていた兼続は
謙信を慕いつつも、謙信から離れよう、離れようとしていたのに対し、
父・長尾政景を謙信に殺害されながらも(あくまでも物語上の設定)、
自分が人の上に立つものとして、「謙信には叶わない」と自覚していた景勝は
より謙信のような当主になろうと、謙信の衣鉢をついでから、ずっと精進してきました。
その結果、景勝は「どす黒さの無い、純粋な『謙信』」として完成してしまい
心の底で謙信を拒絶していた兼続自体が、気がつけば「『謙信』のどす黒さ」を継承してしまっていた・・・というお話です。

実際の景勝公はどうだったかは、この目で見ることは叶わないので分かりませんが、多分この小説同様、謙信のような当主になろうと精進していたのかもしれない・・・と、この小説を読んで思いました。

私めのおすすめの小説でございます^^
    
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