稲庭上野介、杉宮に祈る
雄勝郡へ援軍を送る余力が出た最上勢は、冬の有屋峠をなんとか越えて、楯岡豊前守満茂のいる湯沢城へ向かいました。

まずは、最上勢は院内・法領館へ攻撃をしかけますが、オノデラーズの山田勢が堅守したので、落城することはありませんでした。

そして、最上勢は、湯沢の東部にある、稲庭・川連(かわつら)・三梨(みつなし)の三城攻略に乗り出しました。

この地域は、山北小野寺氏歴史の出発地であり、先祖伝来の地でもありました。

しかし、ここは最上勢の中に孤立してしまった地域でもありますので、城は難所にあり、最上勢に打撃を加えるほど善戦しましたが

あえなく落城してしまいました。

稲庭城主・小野寺上野介道勝は、城に火をかけ、城の東側にある奥羽山脈沿いに落ち延びました。


道勝は、その後、流浪します。

杉宮(今の秋田県雄勝郡羽後町にある三輪神社)に立ち寄り、最上氏打倒の祈願をします。

その祈願中に、何者かによって妨害されてしまい、道勝は祈願を中断してしまいました。


最上義光死後6年後に、最上氏は改易となるのですが、それは道勝の祈願が叶ってしまった事にもなるのでしょうか?
  
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